| 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律案要綱 第一 総則 一 目的 この法律は、特定外来生物の飼養、栽培、保管又は運搬、愉入その他の取 扱いを規制するとともに、国等による特定外来生物の防除等の措置を講ずる ことにより、特定外来生物による生態系等に係る被害を防止し、もって生物 の多様性の確保、人の生命及び身体の保護並びに農林水産業の健全な発展に 寄与することを通じて、国民生活の安定向上に資することを目的とするこ と。(第一条関係) 二 定義 この法律において「特定外来生物」とは、海外から我が国に導入されるこ とによりその本来の生息地又は生育地の外に存することとなる生物であつ て、我が国にその本来の生育地文は生育地を有する生物とその性質が異なる ことにより生態系等に係る被害を及ぼし、又は及ぼすおそれがあるものとし て政令で定めるものの個体及びその器官をいうこととし、その他この法律に おける主な用語の定義を定めること。(第二条関係) 三 特定外来生物被害防止基本方針 主務大臣は、特定外来生物による生態系等に係る被害を防止するための基 本方針の案を作成し、これについて閣議の決定を求めるものとすること。 (第三条関係) 第二 特定外来生物の取扱いに関する規制 一 特定外来生物は、次に掲げる場合を除き、飼養等をしてはならないこ と。 (一)学術研究の目的その他主務省令で定める目的で主務大臣の許可を受 けてその許可に係る飼養等をする場合 (二)第三の規定による防除その他主務省令で定めるやむを得ない事由が ある場合 二 主務大臣の許可を受けて飼養等をする者は、その飼養等に係る特定外 来生物について、主務省令で定める方法により適切に取り扱わなければなら ないこと。 三 特定外来生物は、主務大臣の許可を受けた者がその許可に係る特定外 来生物の輸入をする場合を除き、輸入してはならないこと。 四 特定外来生物は、主務大臣の許可を受けて飼養等をし、又はしようと する者の間においてその飼養等に係る特定外来生物の譲渡し等をする場合そ の他の主務省令で定める場合を除き、譲渡し等をしてはならないこと。 五 飼養等、輸入又は譲渡し等に係る特定外来生物は、当該特定外来生物 に係る特定飼養等施設の外で放ち、植え、まいてはならないこと。(第四条 から第十条まで関係) 第三 特定外来生物の防除 一 特定外来生物による生態系等に係る被害が生じ、又は生じるおそれが ある場合において、当該被害の発生を防止するため必要があるときは、主務 大臣及び国の関係行政機関の長は、防除を行うものとすること。 二 主務大臣等は、防除をするには、主務省令で定めるところにより、防 除の内容等の事項を公示しなければならないこと。 三 地方公共団体は、その行う特定外来生物の防除であつて防除の内容等 が主務大臣等により公示された事項に適合するものについて、主務大臣のそ の旨の確認を受けることができること。 四 国及び地方公共団体以外の者は、その行う特定外来生物の防除につい て、その者が防除を適正かつ確実に実施することができ、及びその防除が主 務大臣等により公示された事項に適合している旨の主務大臣の認定を受ける ことができること。 五 主務大臣等、主務大臣の確認を受けた地方公共団体又は主務大臣の認 定を受けた国及び地方公共団体以外の者が行う防除については、鳥獣の保護 及び狩猟の適正化に関する法律(平成十四年法律第八十八号)の規定は適用 しないこと。 六 主務大臣等又は地方公共団体は、防除に必要な限度において、その職 員に他人の土地若しくは水面に立入り、特定外来生物の捕獲等をさせ、又は 当該特定外来生物の捕獲等の支障となる立木竹を伐採させることができるこ と。 七 国又は地方公共団体は、防除の実施が必要となつた場合において、そ の原因となつた行為をした者があるときは、その防除の実施が必要となつた 限度において、その費用の全部又は一部を負担させることができること。 (第十一条から第二十条まで関係) 第四 未判定外来生物 一 未判定外来生物を輸入しようとする者は、あらかじめ、その未判定外 来生物の種類その他の主務省令で定める事項を主務大臣に届け出なければな らないこと。 二 主務大臣は、一の届出があつたときは、その届出を受理した日から六 月以内に、その届出に係る未判定外来生物について在来生物とその性質が異 なることにより生態系等に係る被害を及ぼすおそれがあるか否かを判定し、 その結果をその届出をした者に通知しなければならないこと。 三 未判定外来生物を輸入しようとする者は、その未判定外来生物につい て在来生物とその性質が異なることにより生態系等に係る被害を及ぼすおそ れがあるものでない旨の通知を受けた後でなければ、その未判定外来生物を 輸入してはならないこと。(第二十一条から第二十四条まで関係) 第五 雑則 一 特定外来生物又は未判定外来生物に該当しないことの確認が容易にで きる生物として主務省令で定めるもの以外の生物は、当該生物の種類を証す る外国の政府機関により発行された証明書その他の主務省令で定める証明書 を添付してあるものでなければ、輸入してはならないこと。 二 主務大臣は、特定外来生物被害防止取締官に、本法に規定する権限の 一部を行わせることができること。 三 国は、外来生物による生態系等に係る被害及びその防止に関する科学 的知見の充実を図るため、これらに関する情報の収集、整理及び分析並びに 研究の推進その他必要な措置を講ずるよう努めなければならないこと。 四 国は、教育活動、広報活動等を通じて、特定外来生物の防除等に関 し、国民の理解を深めるよう努めなければならないこと。(第二十五条から 第三十一条まで関係) 第六 罰則について必要な規定を設けること。(第三十二条から第三十六 条まで関係) 第七 施行期日等 一 この法律の施行期日について定めること。(附則第一条関係) 二 所要の経過措置を設けること。(附則第二条及び第三条関係) 三 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の 施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基 づいて所要の措置を講ずるものとすること。(附則第四条関係) 四 この法律の施行に伴う関連法律の改正を行うものとすること。(附則 第五条及び第六条関係) 以上。 |