4月11日の授業後にいただいた質問にまとめてお答えします

語順など、どうしても英語の感覚と混同しがちです
 混同するくらい英語ができる・・・・・ということで、それ自体は別に悪いことではありません。ちなみに私が英語をしゃべると発音がドイツ語っぽいと言われ、英文を書けば語順がドイツ語っぽいと直されます。

表でおぼえても文で出てくるとわかりません
 これはやり方が逆です。文を理解してから表で復習する方が確実に身につきます。ただしこのやり方は時間がかかります(だから毎日少しずつやること)。

助動詞の用法
 意味は英語の助動詞とほぼ同じです。違うのは次の2点;
@「助動詞+原形」ではなく「原形は文末」。

A他のドイツ語の動詞と同じように人称変化する。

形容詞の変化がわかりません
 まず冠詞の変化をおぼえてください。話はそれからです。 

単語がわかりません
 中学生が英単語をおぼえるのとまったく同じことです。
@書きながら発音すること(紙が欲しければ、あげます)。
Aおぼえたかしら?と思ったら実際の文で試すこと。たとえば次の文

a. 「ベルリン」って何? → もっと新聞を読まなければと反省しながら辞書を引く(以下b. へ↓)
b. 「ベルリンへ」は何となくわかる → そうすると mit dem Zug は交通手段かと見当をつける → バス?飛行機?列車?船? → 飛ぶ(Flug < fly)ものではなさそう → 「バス」なら英語と同じ Bus だ → 船は(地理的に)ありえない → 「列車」じゃなかろうか? → そういえば教科書にICEの写真が載っていた → ほぼ間違いないけど辞書で確認 →調べたらやっぱり der Zug 「列車」だった → 発音は [tsu:k](以下c. へ↓)
c. 「ベルリンへ」と「列車」は何となくわかる → mitって何だろう?→ 「列車で」ってことか? →では mit は「〜で」か? → でも dem Zugって何だ? → たしか dem って男性名詞か中性名詞の冠詞じゃなかったか? → 教科書の表を見たら3格だった→ ということは Zug は男性名詞か中性名詞で、mit のうしろだと3格になるということか? → そういえば教科書に「 mit +3格」と書いてある(以下d. へ↓)
d. 「ベルリンへ」も「列車で」もわかる → じゃあ fährt は「行く」かも → 辞書を引くと「fahrenの3人称単数現在形」って書いてある →もしかして「にんしょうへんか」ってやつか?→主語は der Lehrer らしい → 「レへラーさん」ではなさそうだ → 職業かな? → 学生?会社員?時計職人? → などと考えながら辞書を引くと「教師」 → 「さんにんしょうたんすう」って「彼(教師)が…」ってことか(以下、無限に続く)

命令文・疑問文が難しい
 相手が「あなた」ならものすごく簡単です。

 命令の相手が親しければさらに単純です。ただし動詞による(←これが厄介)ので、詳しくは教科書を。

ていねいな表現がよくわかりません

などは、まずこのかたちでおぼえる方が実用的です。英語でいうと のことです。実は動詞の変化の種類も同じなのですが、これはまだ先の話。

分離動詞がよくわかりません
@たとえば Ich fahre nach Berlin ab. という文を見たら「あれ? Ich fahre nach Berlin. で文になってるのに、最後の ab は何?」と不審に思いましょう。それを動詞 fahre にくっつけてabfahre → abfahren を辞書でさがすと「出発する」が見つかります。fahre → fahren「(乗り物で)行く」を調べても無駄です。
 英語の take off の意味を調べるのに、take の項目をさがしてもわからないのといっしょです。
Aたとえば辞書に「ab┃fahren」と載っていたら「分離動詞」です。ab は動詞からはずして文末に。

 昔は ab も、英語の take off の off のような「つけたし」の副詞だったと考えられています。それが長いこと fahren とペアで使われるうちに、fahren とは別の動詞・・・・として辞書にも載るようになったのです。
 take offが英和辞典でtakeとは別の見出しになっていたりするのといっしょです。

名詞の性や複数形は丸暗記するしかないのですか
 そうでもないのですが、名詞のかたちと性・複数形の関係を説明するより、そのままおぼえた方が絶対早い・・・・・・・・・・・・・・と(経験上)思います。名詞と性・数の関係は、昨年度後期に配ったコピーにも載っています。 
 性をおぼえる一つのコツは、文でおぼえる・・・・・・ことです。たとえば

という文から Buch と Tasche の性の見当がつきませんか?
 冠詞 ein は男性と中性にしかない形、in のうしろの冠詞 der は男性名詞1格の der かもしれないが、in のあとに1格は来ない → 中性に der はない → 話の内容から見て複数形ではなさそう → じゃ女性名詞か?

文法がわかりません
@ドイツ語の文法がわからない → 具体的に私に聞いてくれれば、あらかた解決するでしょう。
A「文法」と言われるともうダメ → 高校の英文法参考書(この際ぶあついもの)を復習してみましょう。基本的な文法用語・・・・は、この際おぼえておくことをすすめます(特に英語専攻・教職志望の人)

試験問題は教科書からそのまま出してください
 教科書からそのまま出しています・・・・・・・・・・・・・・・。ただし、授業内容の範囲内で単語を入れ替えているだけです。
 それくらいの工夫、いいでしょう?

テストについて(続)
 私が再試をしないことについても意見がありましたので、前回とは別の角度から理由を説明します。
@ここにAさんとBさんがいて、二人ともドイツ語は同じくらい苦手だったとします。
Aドイツ語の試験が近いので、二人とも直前まで同じくらい勉強したとします。
Bその結果、Aさんは何とか合格点を取りましたが、Bさんはいま一歩努力が及ばず合格点に達しなかったとします。
Cそこで私が「Bさんはもう一歩だったから、来週もう一度試験をしましょう」と言ったとします。
 これはBさんにとっては満足かもしれませんが、Aさんに対して公正さを欠く・・・・・・・・・・・・・のではないでしょうか?
 私は、何にでも競争を持ち込む近頃の世の中の風潮には反対ですが、大学の学問に関しては「結果」よりも「機会」が平等であることを大事にしたいと思います。試験前の質問の時間、控室やメールアドレスの案内など、「機会」は充分に提供しているつもりです。難しい話かも知れませんが、ひとつ考えてみてください。それでも納得できなければ、どうぞまたご意見を。

井浦伊知郎 18.04.2001

(再試実施に関する方針変更 2005年度以降)


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